2011年5月14日土曜日

計篇・5つの備え

 道とは、政治が民意を反映しているか。
 天とは、バランスを保ち、公平であるか。
 地とは、事態の把握が正しくされているか。
 将とは、実行する者に素質、信用があるか。
 法とは、ルールを作る能力があるか。
(民意を反映した政策により、事態に対応した法律を整
備し、公平に運用する。それには信用のおける者があ
たる必要がある)

 この5つの備えを理解している者が勝ち、理解してい
ないものが負ける。だからこの備えを整えるために武器
を使う。そして不備を見つけ、強化しなければ戦えない。


道とは、民をして上(かみ)と意を同じくし、これと死すべ
くこれと生くべくして、危きを畏(おそ)れざるなり
天とは、陰陽・寒暑・時制なり
地とは遠近・険易・広狭・死生なり
将とは、智・信・仁・勇・厳なり
法とは、曲制・官道・主用なり
およそこの五者は、将は聞かざることなきも、これを知る
者は勝ち、知らざる者は勝たず
ゆえにこれを校(くら)ぶるに計をもってして、その情を索
(もと)む

道者令民與上同意也、故可以與之死、可以與之生、
而不畏危
天者陰陽寒暑時制也
地者遠近險易廣狹死生也
將者智信仁勇嚴也
法者曲制官道主用也
凡此五者、將莫不聞、知之者勝、不知者不勝
故校之以計、而索其情